分母に根号がある場合、根号のない形に変形します。
平方根の計算では必要になりますので、やり方をしっかり身につけてください。
→平方根 根号の変形を先にやっておきましょう。
基本的な考え方
【分母の有理化とは】
分数の分母に平方根(ルート)が含まれていると計算が難しくなってしまいますよ。そこで、分母をルートのない数(整数や分数)に変形することを「分母の有理化」と言います。
【分母の有理化の方法】
分母が1つの平方根(ルート)を含む分数を有理化するには、以下の手順で計算します。
- 分母と分子に、分母のルートをかけます。
- 分母のルートがなくなり、分子にルートが残ります。
例1)\frac{1}{\sqrt{2}}を有理化してみましょう。
\frac{1}{\sqrt{2}} \times \frac{\sqrt{2}}{\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{2}}{2}
分母と分子に\sqrt{2}をかけることで、分母のルートがなくなり、分数が有理化されました。
例2)\frac{3}{\sqrt{5}}を有理化します。
\frac{3}{\sqrt{5}} \times \frac{\sqrt{5}}{\sqrt{5}} = \frac{3\sqrt{5}}{5}
分母と分子に\sqrt{5}をかけることで、分母のルートがなくなり、分数が有理化されました。
例3)\frac{3}{4\sqrt{3}}を有理化し、約分してみましょう。
まず、分母と分子に[\sqrt{3}をかけて有理化します。
\frac{3}{4\sqrt{3}} \times \frac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}} = \frac{3\sqrt{3}}{4(\sqrt{3})^2} = \frac{3\sqrt{3}}{4 \times 3} = \frac{3\sqrt{3}}{12}
ここで、分子と分母に共通の因数があるか確認します。3と12の最大公約数は3であるため、分子と分母を3で割ることができます。
\frac{2\sqrt{8}}{8} = \frac{2\sqrt{8}}{2 \times 4} = \frac{\sqrt{8}}{4}
したがって、\frac{3}{4\sqrt{3}}を有理化すると、\frac{\sqrt{3}}{4}となります。
このように、分母が1つのルートを含む分数の有理化は、分母と分子にそのルートをかけるだけで簡単に行うことができます。
分母の有理化は、ルートを含む分数の計算を簡単にするために重要な技法です。この基本的な計算方法をマスターして、問題演習に活用していきましょう。
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平方根 分母の有理化 基本
空欄をうめて有理化のやり方に慣れてから問題を解きます。