生物の生殖の中の遺伝の練習問題です。
遺伝の問題は難しそうに見えて苦手になりがちですが、中学生の範囲では基本をしっかり理解していけば解きやすいところだと思います。
また、高校の生物や理科総合でもよく出題されるので、生物分野に興味があれば今のうちにしっかり取り組んでおくことをおすすめします。
まずは、同じような基本問題でコツを掴んで、余裕が出たらいろいろな応用問題を解いてみてください。
遺伝の基本
まずは、下記の用語をしっかり確認してください。
動物の毛の色や毛の長さ、植物の種子の形や色など、生物の持つ形や性質の特徴を形質といいます。
この形質が子や孫などに伝えられることを遺伝といいます。
遺伝する形質のもととなるものが遺伝子(その本体はDNA)であり、核の染色体にあります。
19世紀、オーストリアの神父であったメンデルは、エンドウの種子の形や色などの形質に注目して、遺伝の規則性を調べるために実験を行いました。
エンドウの種子の形には丸形としわ形があり、1つの種子にはそのどちらか一方の形質が現れます。この対をなす形質を対立形質といいます。
そして対立形質の純系どうしをかけあわせたときに子に現れる形質を優性形質、現れない形質を劣性形質という。
遺伝の法則
遺伝の法則の具体的な例は次のようになります。
下の図は、代々丸形の種子をつくるエンドウの親(P)としわ形の種子をつくるエンドウの親(Q)を交配した種子をつくるエンドウを交配したときの様子をあらわしたものです。
純系の体細胞では対になる遺伝子が同じです。
丸はAA, しわはaaこのため減数分裂で遺伝子が分かれて生殖細胞に入るとき、すべて同じ遺伝子になります。
受精してできた細胞の遺伝子はすべてAaとなります。対立形質で異なる遺伝子が対になっている場合、優性形質が現れるのでAaは丸の遺伝子になります。
*次のような表で考えるようにすると応用問題も解きやすくなります。
Aaは丸になります。
次にAaの遺伝子をもつ子を自家受粉させます。(PとQの孫世代を作ります。)
体細胞の遺伝子がAaがわかれて生殖細胞に入るので、生殖細胞はAとaができます。
これを組み合わせてできる孫の遺伝子はAA, Aa, Aa, aaになります。
AA, Aa, Aa は丸 aaはしわになるので 丸としわの割合が3:1になります。
表で考えると次のようになります。丸としわの割合を考える場合は表の方が早く求めることが出来ます。
まずは、ここまでの内容をしっかり確認して問題を確実に出来るようにしてください。
その後血液型など遺伝のいろいろな問題、計算を含む応用問題を解いてみるようにしましょう。
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